生ぬるい素麺はじめました

食事についていつも思うことがあるのだけど、けっきょくは自分の怠惰を露呈する形となるので公言するのが憚れます。

でも、これってやっぱり前フリでしょう。
いまから書くに決まっているのです。



さて、私だったか僕だったか、いまだに過去に用いた人称が思い出せない拙者が語るところによると、お腹が空いてから料理をはじめても遅いということと、拙者が語るところによると、というのは文章がおかしいよ、ということです。


たとえば、今まさに私はお腹が空いています。
今日は素麺を食べるつもりです。
さらに言えば、素麺を茹でる時間を利用して、この文章を書いております。タイムリミットはあと五、六分といったところでしょうか。

素麺は言わずもがな夏の涼しい食べ物です。しかし、茹でたては熱い。食べられたものじゃない。
そのため、湯切りをして、冷水にひたして、ボウルに氷を大量に浮かべて、と一つひとつ工程をたどっていくのですが、そのうちに私のお腹と背中がくっついてしまうというわけです。


素麺にかぎりません。カレーライス、グラタン、肉じゃがにラタトゥユなんかも調理中になにかをつまんでいないととても作れない。そして、つまんでいるうちにお腹いっぱいになってしまうこともあるし、カレーを作ったもののお米を炊き忘れていて膝から崩れ落ちることもある。


そういうわけで、途中で食べてしまえ!と、表題の生ぬるい素麺をはじめることになるのですが、なんということでしょう。これ以上書くと麺がふやけてしまう。


それでは、ぐっない。